◎蒲生の景観

2、道標(どうひょう)

最近の道しるべは主要道路の分岐点近くに自動車から見やすく大きな標示がされていますが、昭和時代の中ごろまでは石(多くは花崗岩)で作られ歩く旅人には重要な標示でありました。このように道案内を主にしたものを「道標」、お地蔵さんなど信仰に関わる石造物に道案内を記した「道標銘」があります。
蒲生地区内では11基が確認されていますが、道標で大きな物として川合町の火袋は木製で常夜灯を兼ねたもの、石塔町の石製の燈籠形のほか、石塔寺への道しるべが多く石仏に刻まれた道標銘など5基、まだまだあった記憶の方もおられると思いますが、昭和40年~60年代に道路拡幅や道路舗装が拡充されたとき多くの道標が姿を消しました。これは蒲生地区に限らず全国的にその傾向にあったのですが、いま蒲生岡本町では数年前から計画的に道しるべのほか本陣・旅籠・商屋などを石柱で復原されてます。道しるべの多くはその土地の交通や歴史を紐解く道しるべでもあるのです。

道標(石塔)

八日市みち(石塔)

道標(川合)